奇譚クラブ 火の鳥 フィギュアコレクション
奇譚クラブより火の鳥フィギュアコレクションです。ガチャガチャ形式で1回400円也。原型製作、企画協力はソフビでおなじみのリンデンです。まずは『火の鳥 太陽編』より伊吹丸。
霊界の鬼族の長。ブックレットにも記載されていますが、劇中わずか5コマしか出てこないマイナーキャラです。びっくりすると首がもげちゃう可愛いおっさん。ちなみに矢は一本一本別パーツとなっており、大変手の込んだ仕様になっています。
続いて『火の鳥 エジプト編』よりチロル。天国で飼われていた火の鳥が地上にあこがれ下界へ下り生んだ娘。残念ながらエジプト編は未見ですが、純粋に可愛い。
『火の鳥 未来編』よりハレルヤ。メガロポリス・ヤマト中央本部に鎮座する人類の総指揮者である電子頭脳です。暗闇の中で光り輝くイメージでしょうか。
未来編つながりでリンデン謹製のナメクジと。
『火の鳥 望郷編』よりノルヴァと防寒服です。雌雄同体のスロン人。望郷編では脇役ながら主役に近い活躍を見せますが、角川版では諸般の事情で登場シーンが全面カット、存在自体が抹消されてしまうという、珍しいキャラクターです。角川版しか読んだことが無い人はこのキャラクター自体知らないのではないでしょうか。
リンデン謹製のコムと並べて。ノルヴァは小人ですから、このサイズバランスはぴったりではないでしょうか。たまらない組み合わせ。
『火の鳥 鳳凰編』より我王と鬼瓦。生まれた日に崖からの転落により自身の右目と左腕を失くした仏師。わたしが火の鳥シリーズで一番好きなキャラクターです。
そしてシークレットの切り株。我王と同じく『火の鳥 鳳凰編』に登場します。若かりし我王が怒りを込めて彫った二番目の作品。我王が仏師の才能を開眼させ悟りの道へ歩む契機となった象徴的なモチーフです。
最後は『火の鳥 未来編』『火の鳥 復活編』よりロビタ。非常に人間くさい愛すべきロボット。
劇中に習って増殖。
リンデン謹製のソフビ製ロビタと並べて。
さらに増殖。
以上、奇譚クラブの火の鳥フィギュアコレクションでした。火の鳥のキャラクターが立体化されるだけで嬉しいことこの上ないのに、高いクオリティで定評のある奇譚クラブさんとソフビでおなじみのリンデンさんがタッグを組んだとあれば、高い完成度は初めから約束されていたも同然だった本製品。期待を裏切ることなく大変素晴らしい仕上がりになっています。
特筆すべきは原型製作に加え企画協力も行ったリンデンさんからほとばしる火の鳥への愛情と、それを実現させた奇譚クラブさんの男らしさ。火の鳥という作品の要所を押さえながら、マニア心をくすぐるマイナーキャラクターの選択には特に唸らされました。大量生産前提のガチャガチャで、こんなマイナーなキャラクター達をラインナップしちゃって大丈夫なんだろうかと勝手に心配しちゃうレベルなのですが、そこはきっと火の鳥への我々消費者と製作者の愛で乗り切れるのでしょう。ということでシークレットも納得の選択です。我王という火の鳥にとって核とも言うべきキャラクターが悟りの道を歩む契機となった作品(切り株)ですから。
これだけ出来の良い火の鳥フィギュアが手に入るとは、なんて幸せなんだろうとひとり感慨に耽っていますが、あのキャラクターやあのキャラクターの立体化を拝んでいないままでは満足できないのもまた事実であります。ということでうまく販売が軌道にのって第二弾がリリースされることを切に願います。
あとやっぱりリンデンさんの火の鳥ソフビシリーズの復活にも期待したいですね。