2015年私的玩具ランキング 一般玩具(非ソフビ)編

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たたたた大変ご無沙汰しております。皆様いかがお過ごしでしょうか。わたしは元気です。
さて、今年は身辺で本当に色々なことがございました。それこそブログの更新が滞るぐらいに。特に秋以降は文字通り激動でして、人生って飽きないものだなと日々痛感している次第です。
ということで更新が滞ったお詫びの気持ちも込めて毎年恒例の玩具ランキング。まずはソフビ以外の一般玩具編です。


【第10位】GECCO×豆魚雷 雷電 ホワイトアーマー
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新進気鋭のメーカーであるGECCOさんのスタチュー。『メタルギア ソリッド V グラウンド・ゼロズ』より雷電ホワイトアーマー版です。原型はHEADLONG/赤尾慎也氏。いや、何が凄いって微に入り細に入り兎に角徹底して作りこまれているんですよ。個人的にはアクションフィギュアのほうが好きなのですが(破損を恐れてあまり動かさないですが)、スタチューならではの醍醐味を最大限に味わえる製品になっています。
そしてスタチューという枠組みを少し飛び越えて、雷電の目が写真の通り光るのもポイント。ホットトイズの雷電が駄目駄目だっただけに、ここまでかっこいい雷電を仕上げてくれて本当にありがとうといいたい。
本当に満足する「立体」をお求めなら、この雷電を手にするべきです。


【第9位】ビリケン商会 村田蓮爾版アトム
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老舗のビリケン商会さんより村田蓮爾版の鉄腕アトムです。原型製作はおなじみのハマハヤオ氏。待った甲斐があり素晴らしいクオリティに仕上がっています。最早アート作品ですね。
村田蓮爾氏といえばどちらかというと可愛い女性のイラストでお馴染みなのですが、中性的な雰囲気を帯びたキャラクターを描かせても天下一品であることを改めて認識致しました。深い悲しみを胸に秘めたようなその姿は、まさに鉄腕アトムそのもの。手塚治虫先生以上にアトムの本質を突いているかも、といったら失礼でしょうか。とにかく素晴らしいです。
胸のアルミ製プレートも高級感があってとても良いと思います。


【第8位】100TOYS Anti CaRB Squad "SEIJI"(青磁)
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千値練さんから派生した1000TOYSさんの12インチフィギュア。弐瓶勉氏デザインの合成人間シリーズ。初リリース時は裸だった合成人間くんが服を着た姿に。合成人間は素体そのもので十二分に完成されていたと思っていましたが、12インチらしいバリエーション展開も非常に魅力的であることを思い知らされました。一見シンプルながら、丁寧なウェザリングが施されていたりと、玩具ファンの気持ちをよく分かってくれている製品です。
1000TOYSに大きく影響を与えたであろうthreeAがいまいちなだけに、全力で応援したいなと。


【第7位】グッドスマイルカンパニー 鬼龍院皐月
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植物少女園の石長櫻子氏による原型・アレンジ。なんども本ブログで言及していますが、わたしは植物少女園さんの大ファンです。間違いなく日本屈指の原型師でしょう。
本製品はもともと植物少女園名義のガレージキットをマスプロ化したもの。『キルラキル』の登場キャラクターである鬼龍院皐月がモチーフになっていますが、そのアレンジは石長氏オリジナル。もはや植物少女園独自のキャラクターと言ってもいいほどの強い情念を放っています。
そしてその灰汁(個性)の強いガレージキットをそのまま立体化してくれたのがグッスマさん。グッスマさんがいかに石長氏の作家性を大切にしているかということが、本製品のリリースからも分かると思います。
是非来年も石長氏の個性を最大限発揮した製品に出会いたいところです。


【第6位】メディコムトイ VCD プロップサイズ ギズモ コンバットVer.
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既に何度もバージョン違いの製品がリリースされていますが、個人的には初めての入手。ずっと欲しかったのですが、我慢に我慢を重ねた結果、我慢しきれなくなりました。メディコムトイさんといえば、品質的にはいまいちなメーカーという過去の印象が強いのですが(すみません、でもKAWS絡みで値段に見合わない質の悪いソフビを連発したことは忘れないよ)、近年はRAHといいMAFEXといい品質の向上が目覚しく、本製品もその恩恵を存分に受けた製品となっています。
プロップサイズという冠に違わず、その姿はまさに劇中のギズモそのもの。特に可動するドールアイが素晴らしいです。このギミックだけでご飯3杯はいけちゃう。
プロップ的な商材をリリースする国内メーカーは少ない状況ですので、是非引き続き映画関連の立体化もお願いしたいところ。


【第5位】千値練 RE:EDIT アイアンパトリオット
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千値練×ケミカルアタックのアイアンマンシリーズ。アメコミキャラクターのアクションフィギュアを日本のメーカーがリリースするというのは、最早当たり前の様相を呈していますが、本当にここ最近の動きなんですよね、実は。それまでは味のあるというか微妙な出来のアメトイでお茶を濁すしかなかったところに、いきなり超絶クオリティの千値練さんが超絶かっこいいケミカルアタックさんのアレンジで参入してしまったのだから、バケツいっぱいの冷や水を頭からかけられたような気持ちになるのも致し方なしといった状況です。
特にワンフェス限定でリリースされたこのアイアンパトリオットのかっこよさといったらもう。所謂リデコ商品なのですが、きちんとキャプテンアメリカのシールドを付けてくれたのがもう最高。ホットトイズは付けてくれなかった!これがあるのと無いのでは雲泥の差なんです。
あ、第一弾のメタリック塗装がひび割れてしまう現象については何とかしてください。再販という形で手直しする形で結構ですので。


【第4位】千値練 アヌビス
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原型展示から何年待ったことでしょうか。ようやくジェフティと並べることができました。そして待ち過ぎた結果、ジェフティのメタリック塗装は退色してしまいました。
でも良いのです。こんな素晴らしいアヌビスを手にすることができて幸せなのです。ありがとう千値練さん、ありがとうケミカルアタックさん。劣化しなければ一生物といっていい神々しさです。


【第3位】threeA 3AGOシリーズ
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12インチと6インチフィギュアでお馴染みのthreeAが生み出した新たなフォーマットのシリーズ。アメトイでお馴染みのMEGOがベースになっているため、アクション性はいまいちですが、その分堅牢なつくりとなっており、尚且つサイズも手頃な8インチとなっており、遊びやすさとコレクション性は抜群。6インチだとどうしても粗が目立った縫製も文句無し。
個人的にはこれがthreeAの理想形だと思っています。今年のthreeAは版権物が多かったため個人的にはいまいちだったのですが(版権物好きの方には申し訳ないです)、本シリーズによってそのガッカリ感は全てチャラになりました。3AA特典が3AGOシリーズだった点についてもグッド。
で、アナウンスしたまま放置されている第二弾はいつリリースされるのでしょうか。


【第2位】メガハウス ヴァリアブルアクションハイスペック オーガス
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いつかバンダイがリリースしてくれるという淡い期待が一向に成就しないなか、メガハウスさんがやってくれました。塗装クオリティは高めにも関わらず完成度は低めな製品の多いメガハウスさんですが、本製品はバンダイ超合金魂かと思うほどの安定クオリティで正直驚きました。やればできるじゃないですか。
ここまで完成度の高いオーガスが手に入るなんて夢のようです。宮武一貴氏デザインのロボはやはり素晴らしいですね。いつかバンダイ製の立体も拝みたいなと思いますが、現時点では圧倒的ナンバー1のオーガスです。


【第1位】TruForce Collectibles×千値練 MegaMan X(ロックマンX)
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本年度第一位は海外メーカーであるTruForce Collectiblesの初めてのプロダクト。デザイナーシリーズということでデザイナーの水野佳祐氏がアレンジしたロックマンをそのまま立体化。
本製品はKickStarterで出資を募り製品化に至るという珍しい過程を経ているのですが、なんと原型と製造には千値練が携わるということで、一部玩具ファンの注目を集めていました。実際手にしてみると、そのクオリティはまさに千値練そのもの。超絶可動に美しい塗装、全身へ細かく施されたマーキングに発光ギミックと、至れり尽くせりな仕様となっています。そもそも当初は千値練名義でリリースしようと計画していたのではないかと邪推してしまうほどに素晴らしい。
惜しむらくは、日本でのリリースが無かったこと。基本的にはKickStarterの出資者及び海外の一部玩具店に卸されたのみとなっており、入手難度は若干高めになっています。
しかし、ここまでハイクオリティでかっこいいロックマンXを手に出来るなんて夢にも思いませんでした。こんなに小さな腕に発光ギミックが詰められるなんて誰が想像できたでしょうか。驚きと感動を味わえたという点で今年の1位とさせていただきました。


以上、2015年私的玩具ランキング 一般玩具(非ソフビ)編でした。改めてこのランキングを振り返りますと、昨年以上に千値練さんの存在感が増していることがよく分かります。そして悲しいかなバンダイさんの存在感が年々薄くなるという結果に。といいながらも、実は一番多く購入したのはやはりバンダイさんの製品でした。SDXのファイナルフォーミュラやメタルビルドの天ミナ、名将ムービーリアライゼーションの浪人ボバ・フェットなんかは特に素晴らしかったと思います。
翻ってここ数年、玩具の高額化は留まることを知らない状況ですが、その分各メーカーさんが品質アップに向けて研鑽されていることもこれまた事実で、玩具ファンとしては苦しみながら喜んでいるというよく分からない状況になっております。世界情勢を見ていると、来年以降も高止まり傾向にはあるものの、これ以上悪くなることは無いと勝手に推測していますが、果たしてどうなることやら。
いずれにせよ、お金と時間さえあれば楽しめる状況はまだまだ続くと思いますので、頑張って仕事しようという来年の抱負を語り本エントリーを終了とさせていただきます。

ソフビ編はたぶん明日更新すると思います。